【広島】11/21-22 世界核被害者フォーラムに参加して

山根和代(ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会理事)

11月21日から22日まで広島で開催された世界核被害者フォーラムへ参加しました。23日は仕事で残念ながら参加できませんでした。このフォーラムには、広島や長崎の被爆者だけでなく、福島の原発事故の被害者や、ウラン採掘の際被曝した人々や核実験のヒバクシャを含むフォーラムでした。 ロシア、ウクライナ、オーストラリア(アボリジニ)、中国、インド、ドイツ、韓国、イラク、アメリカから参加者がありました。

ロシア人の報告によると、チェルノブイリ原発事故以降1992年に被曝者の補償法ができたものの不十分で、被曝者は1996年からロシア裁判所で裁判を継続しているそうです。1987年に創設されたNGOの「ラディミチ」では、被曝者の医療サービス、子どもたちの夏キャンプに取り組み、リハビリテーションセンター、若者センター、チェルノブイリ情報センターなどで多彩な活動をしています。

オーストラリアでは1950年代に英国が核実験をして先住民が被曝しました。その時のヒバクシャの娘であるカリナ・レスターさんは先住民の民族自決と文化の保存に努力し、さらに放射性廃棄物処理場誘致問題などで積極的に発言をしています。

中国の核実験の結果、アニワル・トフティさんはウィグル自治区における癌の広がりと核実験によって引き起こされた放射能汚染を医師として明らかにしました。このことを欧米のジャーナリストに知らせると中国を追われ、現在はイギリスに難民として生きているそうで驚きました。

インドのウラン鉱山における放射能反対同盟のアシッシ・ビルリさんは、ヒバクシャの写真を通して核問題の恐ろしさを発信しています。放射能が人間に与える影響を示した写真の展示を通して、平和教育をする必要があると思いました。インドはチェルノブイリや福島の原発事故から何も学ばず、日本はインドに原発を輸出しようとしています。このような動きを政府は抑圧していますが、反核団体はそれに反対しています。

イラクの医師であるジャワッド・アルーアリさんは、1991年アメリカが湾岸戦争や2003年のイラク戦争で使った劣化ウラン弾の犠牲者について報告しました。がんや悪性腫瘍などで苦しむヒバクシャに対して、イラクでは医療サービスの提供が遅れていることを指摘しました。

アメリカのウラン鉱山先住民のペトウーチ・ギルバートさんは、50年にわたってウラン産業が、土地や水、空気を汚染し、人々の健康を蝕んできたこと、そして住友商事が一部所有するロカ・ホンダ鉱山が新たに開かれる計画について述べました。またネバダ核実験のヒバクシャであるメアリー・ディクソンさんは、1951年から1992年の間に928発の核兵器を爆発させたため、米国本土のすべての場所で放射性降下物の影響を受けたそうです。しかしそれを理解していないアメリカ人が多く存在しているので、彼女は著書や演劇でこの問題を取り上げています。

様々な世界のヒバクシャの話を直接聴き、核兵器と原発の恐ろしさを再認識しました。今後核被害者の国際ネットワークを作って、核問題に対応していく必要性を考えさせられました。

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