【福岡】9/28(金)「被爆70年調査」について国際会議で報告(根本雅也さん)

被爆70年の2015年に継承する会が日本被団協とともに実施した「被爆者として言い残したいこと」調査の企画・とりまとめにあたった根本雅也さん(日本学術振興会特別研究員)が、9月28日(金)、福岡市の福岡国際会議場で開催された「第4回世界社会学フォーラム(World Social Science Forum 2018)で、この調査にもとづく報告をしました。

「平和のための怒り:原爆被爆者の思考と経験に関するアンケート調査から」と題した英語による報告は、セッション:「福祉国家の再考―ヒバクシャに着目して」において行われました。その概要は、次のとおりです。

70年調査から感じたのは「被爆者の怒り」である。その怒りの背後には、被爆者たちの平和への切実な思いがある。自分たちの苦しみ(原爆被害)は、戦争によって引き起こされたこと、そして戦争は日本という国家が起こしたことが原因と考え、それゆえに日本政府には戦争という道ではなく、平和と核兵器廃絶の方向に向かって欲しいという願いがある。そのための仕組みとして重要だと被爆者が考えているのが、憲法と国家補償であったように思われる。

【紹介】根本さんの著書

根本さんは、この夏『ヒロシマ・パラドクス 戦後日本の反核と人道意識』(勉誠出版、3,200円+税)を出版しています。

前半は、ヒロシマの普遍主義が、人道主義・原体験・超政治的立場をつうじて市行政の権力を肥大化させ、制度化された「語り」「継承」を生み出してきたしくみを、後半は、自身の聞きとりにもとづく事例をつうじ、被爆者にとって、原爆とは決して過去のものではなく、今もその力におびえながらたたかい続けている(傷と痛み、ホウシャノウ、死者とともに生きる)ことを明らかにし、終章の「反原爆の立場」へ。「非政治的」であることの政治性や制度化された「継承」に切り込む問題提起の書。ぜひご一読を。

 

 

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