【資料庫部会】愛宕事務所で 春休みの被団協史料整理作業おわる

今年も2月24日から、昭和女子大学の学生さんたちの協力で、春休みを利用した被爆者運動史料の整理作業が行われました。今回は、昨年10月に寄贈いただいた故・肥田舜太郎さんの資料の整理と目録どりを中心に行い、後半には、長く日本被団協の国際部長を務めた故・小西悟さんの資料も加わりました。3月17日までの5日間の作業には、学習院大学の学生さん2人も含め、のべ24名が参加しました。

自ら被爆し被爆者医療に携わってきた医師として、中央相談所理事長として、埼玉の「しらさぎ会」の会長として、多様な活動をしてこられた肥田先生の資料は、内外の医学論文、相談記録、書簡、インタビュー記事、自分史関連資料、講演記録など多岐にわたります。度々出かけた海外での反核遊説活動のたくさんの写真や綿密なメモも残されています。

学生さんたちは、ときに英語やドイツ語と格闘したり、興味をひかれた資料に見入ったりしながら、劣化したホチキスや写真に貼られたセロテープなどをていねいにはずし、一つ一つの資料を封筒に入れて行きます。

作業の合間には、学年や学科、学校の枠を超えた楽しく実のあるおしゃべりも。「高校までの教科書には、原爆のことは3行しかのっていなかった」「歴文(昭和女子大の歴史文化学科)に入って、近現代史を学ぶ大切さが初めて分かった。今を見ているだけでは見えないが、歴史を学ぶことで、自分がどのように生きていけばよいかが分かってくる」という2年生のことばに、1年生もうなずきながら聞き入っていました。

最終日には、昨春卒業された先輩も参加。ヒバクシャ国際署名をしたり、70年調査の追加の聞きとりへの参加を申し出てくれる人たちも生まれてきています。

 

 被団協運動史料の内容を社会に発信し継承するとりくみも

2013年から始まった被団協史料整理を指導してくださっている松田忍先生(昭和女子大学 人間文化学部 歴史文化学科 准教授)は、「歴史学と博物館学の知見を活用して、戦後史史料の整理・保存に関わり、その内容を社会に発信することで、次世代へと継承していくことをめざす」4年がかりのプロジェクトが新年度から始まります。

被団協関連文書を中心に学生が主体となってミーティングや資料の読み込み、関係者からの講義・聴取などにとりくみ、学園祭や学内での企画展示を重ねて、最終年には大学の光葉博物館での史料展示や展示企画のパンフレット作成、講演会などの企画も行う予定、といいます。

被爆者たちの生き方や運動の記録が、こうした学生さんらの学びの刺激となり活用されていくことになれば、と期待されます。

 

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