資料の収集・整理と体験記類の公開に向けて~資料庫部会の取り組みから~

■ 資料の収集・整理と体験記類の公開に向けて

(1)加藤聖文先生からのアドバイス

4月12日、加藤聖文先生(国文学研究資料館研究部准教授、アーカイブ学の専門家)が南浦和の資料室に来訪。愛宕事務所で整理した不定形の被爆者運動資料と南浦和で収集・整理中の書籍類を実際にご覧いただきながら、資料庫部会の濱谷・栗原が現状を報告しお話をうかがいました。

○個人情報の扱いは、国と地方自治体では基準が異なる。国の場合は研究目的なら閲覧でき、対象も生存者のみで死んだ者は含まれない。しかし、地方自治体は自治体ごとに条例を定め扱いが異なり、死没者も含めて対象として例外的開示もできない場合が多い。開示できる期限さえ定めていないものもある。

後ろ向きになると、どこまでも後ろ向きになってしまう。公表する際はできるだけ固有名詞で公表したい。匿名にすると実感として伝わりにくい。

○著作権については、経済的利益がからんでいる場合に問題となるが、戦争体験者の手記などの自費出版の場合は、ほとんど問題にはならない。

  • 国は、原爆については広島・長崎の現地まかせ。戦争被害についても各自治体まかせで、それらの資料の整理・保存に何の責任もとっていない。
  • 被爆者運動関係の資料は、世界に唯一ここにしかない。
  •  調査資料などについては、研究者は研究の素材として、加工したものよりオリジナルな資料にあたりたい。文書館としては、こうした基礎資料をとにかく集めておくことが大切だ。
  • 山口仙二国連演説原稿の作成の経過など、プロセスの分かる資料は貴重だ。
  • 運動団体というのは、もともと自発的に集まっているものなので、気がついたときには断絶が生まれてしまいがち。資料の価値についての意識もあまりない。チラシでもなんでもゴミではなく、歴史資料(歴史的な価値のあるもの)なのだということ知ってもらうこと。
  • 関連団体に呼びかけて、この会・センターを資料の受け皿として認識してもらうことが大切。資料センターの存在を知ってもらい、行けば見られる(PR)、学生の卒業論文など外部の人たちに閲覧・利用ができるようにする(提供)ことも考えたい。  2月21日の日本被団協との打合せにもとづいて、資料庫担当の被爆者委員に、現在の和田征子事務局次長(神奈川)に加えて、新たに大下克典(千葉)、濵中紀子(埼玉)両事務局次長が加わってくださることになりました。 各都道府県の会に、継承する会が現在所蔵している各県内会発行の手記・体験記、運動史関連文献のリストを送って、未収集のものの在庫照会、寄贈をお願いするとともに、それらを電子データとして保存しインターネット上で公開することを承諾していただく。そのために、まず、首都圏4都県の被爆者の会にお願いして話しあっていただき、そこで出された疑問や課題をさらに検討のうえ、全国各県にお願いすることとしました。  新たに正会員の米津優喜子さん(元東友会事務局員・大阪在住)から申し出があり、東京の板橋、江戸川、品川区、町田市の各地区被爆者の会や宮城、山梨、静岡各県被団協が発行した手記・体験記、および原爆文学作品など30数点の書籍のご寄贈をいただきました。さらに、親交のあった被爆者たち(故人)からの手紙とその掲載紙誌、録音テープも贈られてきています。貴重な資料のご寄贈に心よりお礼申し上げます。

(2)被爆者の会発行の体験記等の電子化保存・インターネット上の公開に向けて

2月21日の日本被団協との打合せにもとづいて、資料庫担当の被爆者委員に、現在の和田征子事務局次長(神奈川)に加えて、新たに大下克典(千葉)、濵中紀子(埼玉)両事務局次長が加わってくださることになりました。

さっそく4月6日と17日に資料庫部会を開催し、被爆者の会が発行した手記・体験記等の電子化保存とインターネット上での公開のための方針を検討しました。

各都道府県の会に、継承する会が現在所蔵している各県内会発行の手記・体験記、運動史関連文献のリストを送って、未収集のものの在庫照会、寄贈をお願いするとともに、それらを電子データとして保存しインターネット上で公開することを承諾していただく。そのために、まず、首都圏4都県の被爆者の会にお願いして話しあっていただき、そこで出された疑問や課題をさらに検討のうえ、全国各県にお願いすることとしました。

また、4月17日に開かれた被団協の代表理事会において、資料庫部会(濱谷)より体験記等の収集・保存・公開への協力・支援の訴えをさせていただきました。

(3)書籍等の寄贈の申し出

新たに正会員の米津優喜子さん(元東友会事務局員・大阪在住)から申し出があり、東京の板橋、江戸川、品川区、町田市の各地区被爆者の会や宮城、山梨、静岡各県被団協が発行した手記・体験記、および原爆文学作品など30数点の書籍のご寄贈をいただきました。さらに、親交のあった被爆者たち(故人)からの手紙とその掲載紙誌、録音テープも贈られてきています。貴重な資料のご寄贈に心よりお礼申し上げます。

    特定非営利活動法人

ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会 資料庫部会

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